〜60代になってわかった「欲しい」と「必要」の違い〜
現代社会では、「欲しいもの」と「必要なもの」を混同することがよくあります。とくに物にあふれた環境では、私たちはつい衝動的にモノを手に入れてしまい、あとから「本当に必要だったのか?」と疑問に思うことも少なくありません。
私自身、若い頃は「欲しい」と思ったら即決で買ってしまうタイプでした。でも60代になった今、振り返ってみると、欲しいものと必要なものの違いが、少しずつ見えてきたように思います。
欲しいものと必要なものの違いとは?
必要なものとは、生活を維持するために欠かせないアイテムです。
たとえば、食べ物や住居、衣類、病気になったときの医療費など、**「なければ困るもの」**がそれにあたります。
一方、欲しいものは、生活に直接必要ではないけれど、**「あるとうれしい」「手に入れると気分が上がる」**というようなモノたちです。流行の服や、最新のスマートフォン、ブランド品、趣味のアイテムなどが典型でしょう。
もちろん「欲しい」ものにも意味はあります。心の充実感やモチベーションアップに役立つこともあります。ただ、それが自分にとって本当に必要かどうか、見極める力は大切です。
見極めるための4つの問いかけ
私は最近、モノを買う前に自分にこんな質問を投げかけています。
- なぜ欲しいのか?
→ 感情で動いていないか。ほんの一時の衝動ではないか。 - 買ったらどうなるのか?
→ 生活がどう変わる? 本当に活用できそうか? - それでなければならない理由は?
→ 他に代わりになるモノはないか。もっと安くて十分なものは? - どういう条件なら買うのか?
→ 時間を置いて考えても欲しいか、セールのときまで待つか。
この4つを考えるだけで、無駄な買い物をずいぶん減らせるようになりました。
若いころの話:スカイラインやギブソンに憧れて
若いころ、欲しいモノはいくらでもありました。
たとえば車。スカイラインGTR、セリカLB、マツダRX-7、クラウンスーパーサルーン……憧れの車はたくさんありました。けれど、「欲しい」気持ちと同時に、「借金してまで持つのはイヤだな」という気持ちもあって、結局手を出さずに我慢したことが何度もあります。
ギターもそうです。
ビンテージのギブソンJ160EやマーチンD28など、音楽好きとしてはたまらない憧れ。でも、高価なものには手を出さず、ある程度のところで満足することを覚えました。本当は、正直 車もギターも欲しい!
年齢を重ねて変わった感覚
60代になって感じるのは、「もう物を増やしたくない」という気持ち。
昔のように「あれもこれも欲しい」と思わなくなりました。
今では、必要なものだけを、必要なときに手に入れる。それが一番心地よく感じます。シンプルな暮らしの中に、安心感や自由を感じるようになったのかもしれません。
まとめ:モノに振り回されず、納得のいく選択を
「欲しい」と「必要」を見極める力は、人生をより豊かにしてくれると思います。
感情だけで動くのではなく、一度立ち止まり、自分の心と対話する。
そうやって選んだモノは、きっと長く大切に使えるはずです。
そして何より、買い物に後悔が少なくなります。
若いころに比べて、お金も時間も限られる年代だからこそ、本当に納得のいく選択を重ねていきたい。
そんなふうに思う今日このごろです。
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