「自分の強みは何ですか?」
そう聞かれて、すぐ答えられる人は多くないと思う。
私もずっと、よく分からなかった。
得意なことはある。
でも、それが「強み」なのかは分からない。
むしろ――自分では当たり前すぎて、見えない。
イライラの中に、自分がいた
あるとき、こんな言葉を耳にした。
「イライラするところに、あなたの強みがある」
最初はピンと来なかった。
でも思い返してみると、確かにそうだった。
段取りが悪いと、気になる。
無駄が多いと、落ち着かない。
話がずれると、整理したくなる。
それは文句ではなく、
「自分ならこうする」という感覚だった。
つまり私は――
物事を整えること、流れを読むこと、
そういうことが自然にできる人間だったのかもしれない。
強みは「特別な才能」じゃなかった
若い頃は思っていた。
強みとは、誰より優れていることだと。
でも違った。
強みとは――
無理しなくても出来ること
やっていて疲れないこと
昔から変わらない感覚
ただそれだけだった。
他人より少しだけ出来る。
それで十分だった。
人との違いが、自分を映す
人と話していて、違和感を覚えることがある。
「なぜそう考えるんだろう」と。
その瞬間、自分の価値観が浮き上がる。
効率を大事にする人。
調和を大事にする人。
正しさを大事にする人。
違いは衝突ではなく、輪郭だった。
他人を通して、自分が見えてくる。
強みは「見つける」より「思い出す」
新しく作るものではなかった。
昔からそこにあった。
イライラした瞬間。
引っかかった言葉。
繰り返してきた行動。
そこに、自分がいた。
強みとは――
努力の結果ではなく、性質の痕跡
そんな気がしている。
結び
特別でなくていい。
派手でなくていい。
自分が自然にやってしまうこと。
それが、いちばん自分らしい。
強みとは、
思い出したときに静かに腑に落ちるもの
なのかもしれない。


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