「甘えているなあ」と感じる時と、「頼るのも大切だな」と思う時。
実はこの二つ、似ているようで線引きが難しいテーマです。私自身も長い間「どこまでが甘えで、どこからが頼るなのか?」と迷うことがありました。
今日は、その違いを整理してみたいと思います。
甘えるとは?(おんぶに抱っこ型)
- 自分でできることも相手に任せてしまう
- 主体性よりも「してもらう」ことを優先
- 安心や親しみを求める気持ちが大きい
例
- パソコンの電源は自分で入れられるのに「全部やって〜」と操作を丸投げ
- 家事を自分でもできるのに「最初からお願い」と言ってしまう
甘えること自体は決して悪いことではなく、信頼関係や安心感を深める場面では大切です。ただし「自分でできるのに全部任せる」が続くと、相手には負担感が生まれることもあります。
頼るとは?(協力・補完型)
- 自分にできないことや苦手なことを補ってもらう
- 目的達成や課題解決のために力を借りる
- 依存ではなく、役割分担や協力の形
例
- 専門知識が必要な部分だけ友人に相談する
- 自分で調べても分からなかったスマホの設定を教えてもらう
頼ることは、効率や成長にもつながります。相手の得意分野を借りることで、自分だけでは得られない学びが増えるのです。
境目を考えるヒント
甘えと頼るの線引きが難しいときは、自分にこう問いかけてみましょう。
- 本気でやれば自分一人でできる?
→ できるなら「甘え寄り」 - 相手に頼むことで自分も成長できる?
→ 成長や効率につながるなら「頼る寄り」
どちらも必要
最後に大切なこと。
甘えることも、頼ることも、人間関係を豊かにするためには欠かせない要素です。
- 甘えは「心の距離を近づける」ために
- 頼るは「目的を達成する」ために
それぞれ役割があると考えると、どちらも無理に線引きしなくてもいいのかもしれません。
まとめ
- 甘える=できることも任せる、おんぶに抱っこ
- 頼る=できないこと・苦手なことを補ってもらう
- 境目に迷ったら「本気でできるか?」「成長につながるか?」で考える
甘えすぎて相手に負担をかけすぎるのは避けたいですが、頑張りすぎて一人で抱え込むのも不健康。
バランスを取りながら、うまく「頼る」と「甘える」を使い分けていきたいですね。
そして、この視点はきっと**「人に頼るのが苦手」「甘えてはいけない」と思い込んでいる誰かの気持ちを軽くするヒント**にもなるはずです。あなた自身が迷ったときの整理にも、周りの誰かの背中を押す言葉にもなるでしょう。
おまけ(実はたいへん大事)
頼るかどうかのチェックリスト
頼るか迷ったとき、次のような観点で自分に問いかけてみると判断しやすいです。
時間コストで考える
- 自分一人でやると「数時間〜数日かかる」けど、頼めば「数分〜数十分」で済む → 頼るべき。
- 自分でも「10分でできる」ことをわざわざ丸投げする → 甘え寄り。
成長につながるかで考える
- 頼むことで自分も学べる、次は自分でできるようになる → 頼る。
- 頼んでも何も学ばず、毎回同じことをお願いしてしまう → 甘え。
相手との関係性で考える
- 頼むことで相手も「役に立てて嬉しい」と思える → 頼る。
- 相手が明らかに負担そうなのに繰り返しお願い → 甘え。
頼る判断をラクにする考え方
- 「相手の1時間」と「自分の1時間」の価値は違う
例えば、ITに詳しい友人が「5分で直せる」ことを自分で3時間かけて悩むより、頼った方が全体効率は高いです。 - 感謝を前提に頼む
「やってもらって当たり前」と思った瞬間、それは甘えに寄ります。
逆に「ありがとう」をセットで頼めば、多くの人は快く応じてくれます。
自分で線引するコツ
結局のところ、
- 「自分でやればできるけど時間も労力も大きい」なら頼る
- 「自分でも簡単にできるのに相手に丸投げ」なら甘え
と覚えておくと分かりやすいです。
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