芸能界には「父と娘」の関係が話題になることがあります。その代表例といえば、関根勤さんと娘の麻里さん。二人はとにかく仲が良く、バラエティ番組で共演しても自然体で笑い合う姿が印象的です。関根さんは「20歳くらいまで一緒にお風呂に入っていた」と冗談交じりに話すほど距離が近く、世間でも“理想の親子”として知られてきました。そこには、幼い頃から積み重ねられた深い信頼があるのでしょう。私はこれを「信頼貯金」と呼びたいのです。
理想の親子?──関根勤と麻里さんの絆
子どもが幼い頃から、一緒に遊び、真剣に話を聞き、安心感を与え続ける。それはまるで「通帳」に少しずつ貯めていくようなものです。信頼貯金がしっかり積まれていれば、思春期を迎えても大きく崩れにくい。関根家の仲の良さは、まさにその積立の結果だといえるでしょう。
戸惑う父親──ホリケンの思春期娘との距離感
一方で、お笑いトリオ「ネプチューン」の堀内健さん(ホリケン)は、高校生の娘との接し方に戸惑っていると語っています。「何をしゃべっていいのかわからない」と正直に漏らし、娘から「テレビではもっとゆっくりしゃべった方がいい」とアドバイスを受ける場面もあったとか。思春期の娘を前にした父親のぎこちなさは、多くの親が共感できるリアルな姿です。
信頼貯金が効いてくる瞬間
関根家とホリケン家は対照的に見えますが、どちらも父親の向き合い方の一例です。小さい頃からの信頼貯金が分厚ければ、思春期になっても関係は温かいまま続く。一方で、戸惑いながらも娘にどう接するかを模索する父親も多い。それは決して「信頼がない」のではなく、思春期特有の難しさに直面しているだけなのだと思います。むしろ、ホリケンの姿に「自分も同じ」と感じる人は多いはずです。
父親ができることは「背中を見せる」こと
思春期の娘との会話が減るのは自然なこと。無理に話を広げる必要はありません。必要なときに大事な話をすればいいし、日常では一生懸命に生きる姿を見せれば十分です。子どもは意外と親の背中を敏感に感じ取ります。
結局のところ、信頼貯金を積むことは大切です。けれども、その前提として必要なのは、親父自身が堂々と自分の人生を歩んでいること。自信のない親の姿は、子どもにそのまま伝わってしまいます。逆に自信を持って生きる姿は、子どもにとって一番の安心につながるのです。
……なんて、最後はエラソーに語ってしまいましたが、これは今になってようやく気づいたこと。もし気にさわったら、ご勘弁を。
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