2025年8月30日に放送されたNHKの番組「所さん!事件ですよ」では、
「顔面シールに逆整形メイク!?“顔”最新事情」
というテーマが特集されました。
前回では顔面シールの流行を紹介しましたが、今回はもうひとつ大きな話題となった「逆整形メイク」に注目します。
逆整形メイクとは?
「逆整形メイク」とは、あえて美しく見えない方向にメイクを施す新しい発想です。
変身メイクサロンを運営する池田奈保美さんが紹介していたのは、人中(鼻の下から上唇までの距離)を長く見せるテクニック。
通常、美人とされる条件は「人中が短い」こと。
しかし、逆整形メイクではその真逆を行い、人中を長くみせ顔を間延びさせて“ブス顔”を演出します。
整形で美に近づけるのではなく、その逆を行く――まさに既成概念を揺さぶるメイクです。
ちょっと毒舌に言えば…
美人さんが「逆整形メイク」に挑戦しているのを見ると、こう思ってしまいます。
「どんなにブス顔にしても、結局かわいいでしょ?」 という無敵の余裕。
これはもう、柔道の黒帯が初心者道場に乗り込んで「負けてあげるね」と言っているようなもの。
普通顔の人からすると「いや、その土俵は違うでしょ!」とツッコミたくなります。
実際のエピソード:変身した男性の本音
番組では、男性がフルで「変身」に挑戦する場面も紹介されていました。
化粧に加え、髪型、胸のパッド、スカートまで“女装+逆整形メイク”で完全になりきり。
本人も「ブス顔」と認める姿に変わりました。
ところが――元の姿に戻ったとき、本人はこう言ったのです。
「ああ、自分もけっこういい男だったんだなあ」
つまり、逆整形メイクを経験したことで、逆に自分の魅力を再発見できたというわけです。
これは「外見を崩すことで、自己肯定感が高まる」という、逆説的だけれど興味深い心理効果といえるでしょう。
なぜ流行るのか?4つの理由
一見「なぜわざとブスに?」と思いますが、背景には次の理由があります。
- 美の価値観への挑戦
SNSで押し付けられる“美の条件”を逆手にとる。 - 笑いやインパクト
舞台やSNSでは、美人より“変顔”のほうが注目されやすい。 - 心理的な解放(プロテウス効果)
外見を変えると心も変わる。殻を脱ぐ感覚を得られる。 - イベント需要
ハロウィンや学園祭など、非日常の場面で大ウケする。
結論:逆整形メイクは心を知る“実験”かもしれない
番組の最後はこう締めくくられました。
「他者になるということは、いつもの自分の殻を脱いだり、フィルターをかけることによって、逆に本当の自分をさらけ出せる。心に作用する部分がすごく多い。」
逆整形メイクは、一見すると「ブス遊び」かもしれません。
けれど、実際に挑戦した人が「元の自分も悪くない」と気づいたように、外見を変えることで自己肯定感が高まることもある。
機会があれば、自分も一度“変身”してみたい。
そのとき心にどんな変化が起きるのか――それはきっと、やった本人にしか分からない体験なのでしょう。
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