NHKドラマ「いつか、無重力の宙で」に登場する一つのセリフが、私の胸に強く残りました。
「宇宙が果てしなく広いから、必ずどこかに自分をわかってくれる人に出会えるはず。」
孤独を抱えた人に、ささやかな希望を与えるこの言葉。リタイア後の私自身の経験と重なり、思わず深く考えさせられました。
リタイア後に感じた「孤独」の影
完全リタイアを迎えたとき、真っ先に頭をよぎったのは「この先、孤独になるのではないか」という不安でした。
会社という場所には、意識しなくても人との接点が日常的にありました。退職すればそれがなくなる。そう思うと、日々が急に小さく狭まっていくような気がしたのです。
思いがけないLINEの誘い
ところが、意外にも孤独を感じ切る前に、会社時代の仲間からLINEが届きました。
「飲みに行こう」
「ご飯でも食べよう」
「お茶しよう」
たわいもないお誘いが、胸の奥をじんわり温めてくれました。
自分がもう必要とされていないのでは、と勝手に思い込んでいた気持ちが少しほどけ、「ああ、まだつながっていていいんだ」と安心できたのです。
昔の友達との再会
さらに、中学時代の友人ともLINEでつながりました。山の話題で盛り上がり、まるで時が逆戻りしたかのような感覚になりました。
長い時間が空いていても、共通の話題があるだけで一気に距離が縮まる。
「久しぶりでも友達でいられる」というのは、本当にありがたいことだと改めて実感しました。
ちょっかいを出す勇気
リタイア後に気づいたのは、自分から“ちょっかい”を出す大切さです。
特別な用事がなくても、「元気にしてる?」と軽く送ってみる。
反応がなければそれはそれでいい。
でも、返事があればそこから新しい会話が生まれ、つながりが強くなる。
「宇宙の広さ」を信じて、一歩踏み出すことで、思ってもみなかった人との再会が実現するのだと思います。
ドラマの言葉と自分の実感
NHKドラマの主人公・望月飛鳥(木竜麻生さん)は、大人になるにつれて社会の重力に押しつぶされそうになっていました。そんな彼女を支えたのは、高校時代の友人・日比野ひかり(森田望智さん)との再会。そしてタクシー運転手・舎人五郎(生瀬勝久さん)の「24億分の1、大事にしなさい」という言葉でした。
この場面と自分の経験が重なりました。
「理解してくれる人に出会えるのは奇跡に近いこと。でも、その奇跡は確かに存在する。」
私も、LINEのやりとりや昔の友達との再会を通じて、そのことを実感しました。
読者へのメッセージ
もしリタイアや人生の転機で孤独を感じているなら、ほんの少しだけ勇気を出して誰かに声をかけてみてください。
返事があるかどうかは相手次第。でも、その一通のメッセージが「自分をわかってくれる人」につながることがあります。
そして、そのつながりはきっとあなたに「まだ大丈夫だ」と思わせてくれるはずです。
まとめ
「宇宙が果てしなく広いから、必ずどこかに自分をわかってくれる人に出会えるはず。」
この名言はドラマの中の言葉であると同時に、私のリタイア後の生活にもしっかり重なりました。
孤独は誰にでも訪れます。でも、宇宙の広さを信じて、声をかける勇気を持てば、必ず理解してくれる誰かに出会える。
それが、このセリフと私の経験から伝えたいことです。
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