あの頃、僕は「見えない力」にひかれていた
23歳の頃の話だ。これは僕の体験談です。
当時の僕は、自分の内側に何か強いものが眠っているような、そんな感覚にとりつかれていた。
それがなんなのかは、よくわからない。けれど、心の奥で「もっと何かある」と思っていた。
そんなときに出会ったのが、保坂栄之助さんの「イメージコントロールシステム」だった。
信じるか信じないかは人それぞれですが、、、、、、、
本で読んだのか、講座に触れたのか、記憶はあいまいだ。でも、その中に出てきたひとつの瞑想法を、僕は何度も試した。
椅子に座って、日向ぼっこをイメージする
やり方は、いたってシンプルだった。
- 静かな場所で椅子に座る
- 目を閉じて、背すじを伸ばす
- 両手は膝の上に乗せ、手のひらを上に向ける
- そして──気持ちをつま先に
「あなたは今、ぽかぽかの日向ぼっこをしている」とイメージする
不思議なことに、しばらく続けていると、だんだん足のつま先がじんわりと温かくなってくる。
冷えていた足が本当に陽だまりに包まれているような感覚。
そしてさらに深く集中していくと、
**「自分が空気と一体になっていくような感覚」**がやってくる。
それは、どこまでも穏やかで、安心感に満ちた体験だった。
もうひとつの不思議──5円玉が勝手に揺れる?
その頃の僕は、もうひとつ実験をよくやっていた。
5円玉に糸を通し、糸を指で持って目を閉じる。
「左右に揺れて」と心の中でイメージすると、なぜか、意思とは別に5円玉がゆらゆらと動き出す。
まるで魔法のような現象だった。
もちろん、これは「観念運動」と呼ばれる心理現象だと知ったのはずっと後のこと。
でも、**「心の力は、確かに身体に影響する」**と、そのとき僕は感じていた。
なぜ、こんなことに惹かれていたのか
今の僕から見れば、あの頃の僕は「自分を変えたい」「もっと深く生きたい」と思っていたのだと思う。
それはスピリチュアルというよりも、静かな自分との対話のようなものだった。
あの瞑想の時間がくれた「空気と一体になった感覚」は、
今でもふとした散歩の途中や、何も考えずに空を見上げたときに、よみがえる。
僕の中にある「自然とのつながり」や「心と体の静かな調和」は、
きっとあの頃の体験が育ててくれたものなんだと思う。
最後にこの体験が今の自分にどう活きているか
もし、今のあなたが「何かうまくいかないな」「心が落ち着かないな」と感じているなら、
一度、目を閉じて、日向ぼっこの感覚を思い浮かべてみてほしい。
つま先があたたかくなって、空気とひとつになっていく──
そんな小さな感覚の中に、人生を優しく整える力が宿っている気がするのです。
「あの頃の体験が、今の“静けさを大事にする暮らし”につながっている気がします。誰にでもある“原点”って、意外と大切かもしれませんね。」
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