本文:町内会の役員選びのストレス
町内会の役を決める時期――
私は、ちょっとしたストレスの渦中にいました。
「どうして誰も手を挙げないんだ」
「もう自分がやるしかないのか」
「いや、でもまた数年間も役をやるなんて…」
家に帰ってからもそのことが頭から離れず、
布団に入っても眠れない日が続きました。
一人で「ああでもない、こうでもない」と考え続けていました。
そんなある日、テレビのNHK番組で流れた穐吉敏子さん(あきよしとしこさん 世界的なジャズピアニスト)の言葉が、心に深く響きました。
「自分でコントロールできないことを考えても仕方がない。
自分にコントロールできることを精一杯やる。」
まるで、私の心を見透かされたようでした。
「あの頃の自分」がよみがえった
昔、職場では部下がいました。
指示を出せば動いてくれるのが当たり前でした。
同僚たちとも暗黙の連携がありました。
でも、町内会は違います。
誰もがボランティアで、自分の事情を抱えながら、
なるべく波風立てずにやり過ごしたいと思っている。
私の中には「自分が正しい」と思いたい気持ちと、
「誰かがやってくれるはず」という期待とがありました。
けれど、あの言葉に出会って思ったのです。
人は自分の思い通りにならない。それが普通なんだと。
思い通りにしようとするより、受け止める
「自分でコントロールできないこと」は、他人の気持ちや行動です。
町内会で誰が何を選ぶか、何を嫌がるか、引き受けるか、断るか。
それは私がどう頑張っても変えられない。
でも、「自分がどう考えるか」「どう振る舞うか」は、
まさに自分にコントロールできる領域。
私ができるのは、必要以上に苦しまないこと。
少し気持ちを軽くして、他人と自分との距離を見直すこと。
そして今、思うこと
「無理して全部を自分で背負わなくていい」
「できることをやり、できないことは流す」
その姿勢で町内会の役も無事終えることができました。
少し疲れたけど、それでも以前のようなモヤモヤは残らなかった。
人間関係で悩むとき、
「コントロールできること/できないこと」を見極めることは、
自分を守る一番の知恵かもしれません。
最後に
穐吉敏子さんのあの言葉は、今も私の中にあります。
これからも何度も思い出すでしょう。
忙しい毎日の中で、自分を見失いそうになったとき――
「自分にコントロールできることだけに集中する」
このシンプルな考え方が、きっとあなたの心も軽くしてくれるはずです。
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