嫌いでも避けられなかった時代
社会人になった頃、電話は仕事の生命線でした。かけるのも出るのも正直好きではありませんでしたが、幸いにも受付や事務の方がいて、その対応を見て、聞いて学ぶことができました。
それでも、いざ自分が受ける立場になると緊張します。会社の窓口として応対するわけですから、言うべきことや確認したいことを箇条書きにして準備しました。
「舐められたら信用問題になる」──そんな思いで、苦手意識を押し殺して臨んでいました。
電話が嫌いな理由
私の場合、一番の理由は「相手の都合を無視してしまう」という感覚でした。電話はメールやメッセージと違い、相手が何をしているかに関係なく呼び出してしまいます。集中しているときや忙しいときに鳴ると、お互いに作業を中断することになります。
さらに、突然会話が始まるため、心の準備が整わないままやり取りが始まります。特に仕事では、即座に正確な返答を求められるため、プレッシャーを感じやすくなります。そういう意味では、電話が得意な人の存在は、とてもありがたいものでした。
今の若い世代の電話嫌い
最近は「電話恐怖症」という言葉まであるようで、若い世代では電話を極力避ける人が増えています。
- 着信音が鳴ると緊張する
- 店の予約は必ずネットで行う
- 友人に電話する前でも事前にメッセージで確認する
- 留守電を残せない
- 相手の沈黙(間)に耐えられない
こうした傾向は、メールやチャットの普及によって「電話をしなくても済む」環境が当たり前になったことも大きいでしょう。私たちの頃は、苦手でもやるしかなかったため、自然と場数を踏むことになりました。
メールやメッセージの安心感
今でも電話はあまり得意ではありません。メールやメッセージの方が、自分のタイミングでやり取りでき、内容も記録として残せます。相手の状況を考えて送れる点も気が楽です。
もちろん、電話ならではの温度感やスピード感が必要な場面もあります。ただ、使い分けを意識することで、お互いの負担を減らせる気がします。そうした工夫は、昔も今も変わらず役に立つのかもしれません。
おまけ:電話恐怖症予備軍チェック
先日(2025年8月上旬放送)のテレビ番組で、「電話恐怖症予備軍」の特徴が紹介されていました。
4つ以上当てはまると予備軍の可能性があるそうです。
- 着信音が鳴ると緊張する
- 固定電話が鳴っても出ない(居留守)
- 非通知には出ない
- 予約は必ずネットから
- 電話前に事前確認のメッセージを送る
- 話し始めのセリフを考えてしまう
- 留守電にメッセージを残せない
- 相手の沈黙が苦手
私はいくつか当てはまりました。あなたはどうでしょう?
コメント