人生は紙飛行機みたいなもの。
そんな言葉を耳にすることがある。
軽くて、風に乗せて飛ばすあの紙の飛行機だ。
たしかに、紙飛行機には人生に似たところがある。
いくつか挙げてみる。
儚さ(はかなさ)
紙飛行機は軽くて、風に流される。
だから、思った方向に飛ばないこともある。
これは、人生も思い通りにならないということを表しているのかもしれない。
不確実性
飛ばしてみるまで、どこまで飛ぶかはわからない。
すぐに落ちることもあるし、思いがけず遠くまで届くこともある。
人生も、先のことはわからない。
挑戦と希望
一度落ちたって、また折り直して飛ばせる。
何度でも挑戦できるということ。
これは、小さな希望につながっている。
工夫と努力
紙飛行機って、折り方や紙の厚みで飛び方が変わる。
うまく飛ばすには工夫が必要だ。
人生も同じで、工夫や努力があれば、少し遠くまで進めることがある。
AKB48の『365日の紙飛行機』という歌がある。
この歌のなかでも、「がんばれ、自分」ではなく、
「今日という一日を大事に飛ばせばいい」と歌われている。
この控えめな励ましが、年齢を重ねた私にはちょうどいい。
もうひとつ、最近印象に残ったたとえがある。
「たすき」だ。
テレビで、緩和ケア医の内藤いづみさんが、こんな話をしていた。
「命のバトンを渡す」という言い方があるけれど、バトンはリレーで落とすことがある。
だから私は、「命のたすきを渡す」のほうがいいと思うんです——と。
バトンは、手から手へ渡すもの。
タイミングを間違えれば落としてしまう。
一方、たすきは肩にかけるから、まず落とさない。
命をつなぐイメージとして、たしかに「たすき」のほうが、しっくりくる気がした。
言葉は面白い。
同じようなことでも、たとえ方ひとつで伝わり方が変わる。
だから私は、表現を変えながら書いていくつもりだ。
「人生は紙飛行機」
「命はたすき」
今日も風に乗せて、軽やかに、でも落とさずに。
そんなふうに歩いていきたい。
コメント